京本大我くんの初主演映画は古川琴音と共演「言えない秘密」は美しいラブストーリー。 原案の台湾映画を知らなくてもOK



言えない秘密

監督/河合 勇人(かわい はやと)

鈴木亮平の「俺物語!!(15)」
チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜(17)
総理の夫(21)
身代わり忠臣蔵(24)

恋愛映画…としては
ニセコイ(18)
かぐや様は告らせたい(19,21)

などが有り、アイドルを主演男優に持ってくる経験がある人だけにこんかいも上手くまとめていると言える

出演
京本大我
古川琴音
横田真悠
三浦獠太
坂口涼太郎
皆川猿時
西田尚美
尾美としのり

京本大我くんといえば過去に三木孝浩監督の「タング(22)」に出ていたのは観た
それまではアイドル映画が主な出演作品だったが今作で本格的な映画俳優として全面に出てきたとも言える。

ピアノのイギリス留学から帰ってきた音楽大学に復学した湊人(京本大我)。幼馴染にひかり(横田真悠)に背中を押されないと動かないような消極的な精神状態だった。

そんな彼がある日取り壊しが決まっている旧校舎前で聞こえてきたピアノに心奪われる。
引いていたのは謎の少女(古川琴音)だった。何度かの再開を繰り返しお互いが惹かれ合うのだが、彼女には言えない秘密を抱えていた。

さっきも言った通り、京本大我くんの映画俳優として本格的な主演作
しかも初…というのは、よく判る
全般的に演技そのものに固さがみられるの。

じゃ、下手なのか?というとそうではなく、あくまでも動きが若干かたいだけなのだ。

しかし、その固さが逆に心にトラウマを持っている青年の、
どこか消極的な雰囲気
にマッチしているとも言える。これは監督手腕によるところもあるのかもしれない。

とはいえ、ヒロイン雪乃演じる古川琴音の演技に引っ張られる形で、どんどん上手くなっている。
撮影の順番は脚本通りではないと思うので時系列的にそういうのではないが、一人で演技を刷るときと古川琴音と演技を刷るときとではスクリーン全体から伝わってくるナチュラル感が全然違っている。

とくにラスト直前のピアノ前での長回しのシーンでは、2人の円力の融合に寄って劇場内では鼻をすする人の声が聞こえてきたものである。

その古川琴音は近年大活躍。

花束みたいな恋をした(21)や
メタモルフォーゼンの縁側(22)
今夜、世界からこの恋が消えても(22)
でみせてくれていた助演ポジションも素晴らしかった実力を遺憾なく発揮してくれている。

馴染みのある雰囲気でありながらも特別な女優
とても個性派でスクリーンで見たくなる女優とも言える。

それらが判るのが、すでに今年後半に向けて4本もの映画出演が決まっており、そのうち2本がヒロイン…というところでもよく判るだろう。

お母さんが一緒(7月12日公開予定)
シサㇺ(24年9月13日公開予定)
Cloud クラウド(24年9月27日公開予定) ヒロイン
劇場版 ACMA:GAME 最後の鍵(24年10月25日公開予定)ヒロイン

などが待機している
テレビドラマでも見かけるが映画女優としてもっと輝いて欲しい女優の一人。

そしてもうひとりの注目が
横田真悠

ネットフリックスでも配信が始まった
余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。
でもサブキャラポジションで出演しているが、こちらでも非常にいい演技を見せてくれている。

しかし
京本大我、古川琴音の二人のピアノ演奏シーンは非常に頑張っているのを感じる。
手元のアップとの切り替えもどうしても出てくるのは仕方ないが、連弾を刷るシーンでのミドルショットでは手元にズームアップなどはないにしても二人が実際に弾いているのがよく判るほど素晴らしいピアノ技術を見ることができる。

ここからはネタバレ的トークになる

シナリオ展開的にはSFファンタジーラブストーリーなので、リアルな世界線のラブストーリーが好きな人はシナリオのツッコミを入れたくなるかもしれない

でもこの映画はSFファンタジーラブストーリーだからこその演出を含めて楽しんだほうが世界観に浸り、感動できると思う。

設定根幹部分は古川琴音の初登場シーンから感じられるようになっている(ファッションはうといので間違ってたらもうしわけない)

それは初登場シーンから古川琴音の衣装が一回り、二周り古いデザインの衣装を着ていることから明らか。

彼女が登場する前のシーンでなんどかあかり(横田真悠)が登場し、全身のコーディネートも含めて衣装が最新の若い子が着そうな衣装になっているのと比較がとてもできるようになっていてある意味、わかり易いネタバレ的演出とも言える。

そこに加えて、スマホのことや誰も雪乃(古川琴音)の存在を感じない部分などが随所に盛り込まれているので、劇中でのネタバレが起きるまでは、シックスセンスと同じオチと思う人もいるかも知れない

その当たりの「観る側が勘違いしそうな誘導」はネタバレ展開のわかりやすくていねいな説明は観る側への配慮が行われているとも言える。

そしてエンディングは京本大我が所属しているSixTONESが担当しているが、ありがちなタイアップではなく、きちんと歌詞が映画にフィットしてるので歌詞に聞き入りながらエンドロールを楽しめる映画でもある。

改めて
古川琴音の演技の良さと京本大我の成長を観られる一本になっている。言えない秘密

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